
あまりにも多くあるフォーゴトン・レルムのモジュール。今回はその中でも私が比較的早い段階で入手したFRシリーズの1~3までの紹介です。このFRシリーズはFR1〜FR16まであり、1987年ごろからTSRが出した、アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ(AD&D)第一版向けのサプリメント(FR7からはセカンドエディションのロゴが入ります)で、フォーゴトン・レルムの世界設定を具体的に広げるために作られたシリーズです。私も持っているのはFR10までなのですが、世界設定はFR6までのようです。
FR1 Waterdeep and the North (1987)
ウォーターディープ市とその周辺のノース地方を詳述。フォーゴトンレルムの中心都市のひとつで、アンダーマウンテンの入り口が初めて言及されました。実は、アンダーマウンテンについてウォーターディープの宿屋「ヨウの飲み屋(The Yawning Portal)」が入り口であると明言されたのは、後の「Ruins of Undermountain」ですが、このFR1で場所のヒントはもう出てるんです。全体的にエルミンスターの地元案内風の記述が多いのですが、これはエド・グリーンウッドが最初に自分のキャンペーン用に書いた内容をTSR用に調整した結果です。それゆえ口調がどこか「身内感」があるんです。
FR2: Moonshae (1987)
ムーンシェイ諸島を舞台にしたモジュールです。ケルト文化に影響された地域で、後に小説「ムーンシェイ三部作」にもつながる設定が詰まってます。後に小説で広がる神話(フェイルーンの地母神の目覚め)、女神アヴァーンドラの復活が描かれるのはこのモジュールからです。また、このモジュールで登場するNPCたちは、ダグ・ナイルズの小説三部作の主人公たちだったりします。このFR2の内容を知ってると、小説ムーンシェイ・サーガがさらに楽しめる、かもしれません。また、セカンドエディションのアドベンチャーモジュールである「The Halls of the High King」はこのFR2とリンクしています。この冒険はMoonshae諸島を舞台にしていて、FR2の地理と文化が直接活かされてるんです。
FR3: Empires of the Sands (1988)
カルムシャン、アンバーグリス、タトイルなど、砂漠に近い地域がカバーされています。アラビアンナイト風の世界観を持っています。カルムシャンでは、高位の貴族の中にジン(風の精霊)が潜んでいて、長命な君主として君臨してるというウワサがあります。このFR3のカルムシャン地域にアラビアンナイトで有名な「瓶詰め精霊」や「魔法の絨毯」の原型があるんです。このカルムシャンの背景設定は、後の「Lands of Intrigue」(AD&D 2eで出た超詳細地域ガイド)に発展します。さらにアムンやタトイルは、「Trade of the Five」キャンペーンラインの背景としてこのFR3の地理設定が密かに再利用されています。
個人的にはこのFRシリーズはすっごく日本語翻訳して出版してほしかったモジュールでした。近々FR4からFR6の紹介記事も書かせてくださいね。