
作者の菊地秀行氏ご本人があとがきで語ってくれていますが、菊地秀行氏の登場人物の中では最古参に位置するようなキャラクター「魔界医師メフィスト」の第1巻です。初版は昭和63年11月20日、画像の本は平成3年9月5日発行の十七版です。
確かにメフィストの初出は菊地氏のデビュー作であるソノラマ文庫の「魔界都市<新宿>」でした。もちろん学生の頃に読ませていただきました。この作品もいつかこのカテゴリーで紹介させてください。この作品、アニメ化もされましたね。小説、アニメ、いずれもこの「魔界医師メフィスト」のイメージ画とはかなり違った衣装、見た目をしていますね。菊地氏本人があとがきでは、イラストだけでも7人のメフィストがいてデザインがそれぞれ違うと。そして「ドクター・メフィストの真の顔を知っているのは、私だけ」と。
菊地氏の小説本のあとがきっていつもとってもおもしろいんですよね。私は読むのは大好きです。各キャラクターについて掘り下げてくれたり、その物語のできた背景を語ってくれたり。小説本文を読破した後で余韻にひたりつつ読ませてもらうのは最高です。
今回改めて読んでみて感じたのは、この第1巻あたりだと、メフィストもずいぶんと人間らしさがみられるなあってこと。もちろん、現在のメフィストの神秘的なイメージが全く崩れることはなく、むしろ、時折見せる人間らしい態度や言動に、余計にこのキャラっていったい何者なんだ?ってさらなる神秘を感じちゃいます。
物語自体はこの第1巻もやっぱり複雑怪奇、それぞれのキャラ、事変がどうかみあっているのかついていけていないところがありましたが、正直、最近の菊地氏の小説は最後までわからずに終わっちゃうこともあるんです。この第1巻はしっかりとそのあたりが理解できたのは嬉しかったなあ。
それとやっぱ、最後の1ページがすっごくいい!本編中でも何回か存在を印象づける西新宿のせんべい屋、もしくは人捜し屋ですが、最後の1ページの十行くらいが最高です。読み終えたなあって満足感を与えてくれました。
ちなみに合成した今回の画像ですが、ご覧のとおり、読み進めていくたびにバリッベキッと背表紙から剥がれて悲惨な状態になってしまいました。一応本棚にはしっかり入れてあったのですが。本の保管ってつくづく難しいですね。