スタートレックII カーンの逆襲(1983年2月日本公開)

日本での公開時のタイトルはⅡではなく2でした。莫大な予算オーバー製作費だった1作目の反動もあったのか、比較的低予算で制作されたというこの2作目。スタートレック大好きの私としては、個人的に1作目はそれほど感動できなかったのですが、もちろん、今作も公開初日にしっかり観に行きました。そして、テレビシリーズで見たことのあるカーン・ヌニエン・シンことリカルド・モンタルバン氏の若々しさにびっくり。もう70歳近かったはずですよね。さすがは優性人類って妙に感心しちゃったりしました。

1作目において数少ない感動したシーン、エンタープライズ号の発進シーンは今作も健在。サーヴィック大尉の指揮のもと飛び立つエンタープライズはかっこよかったなあ。キャロル・マーカスが出てきたときにも、へえ、このキャラ、今回の映画に出るんだなあってすっごく懐かしかったなあ。

物語は1作目とうってかわって、怒涛のテンポで進み、ぐんぐん惹きこまれていく中、ついにあのスポックがエンタープライズを救う「Our danger?」のシーンへ。これ、本当に最初に見たときは、前知識皆無だったので、まさか?の気持ちでいっぱいでした。このシーン、実は、レナード・ニモイ氏がスタートレックからの卒業を希望しており、製作側が「じゃあ最期を美しく描こう」と取り入れたシーンだったんですね。(もっとも、脚本完成後、「もうちょっと続けてもいいかも」とニモイが思い直し、最後に棺が新たな惑星に着地するカットを追加されたとのことですが。)最初のテイクではシャトナー氏がセリフを途中で詰まらせてしまい、カットに。シャトナー氏は演技というより、感情があふれて本当に泣いてしまったとメイキング内のインタビューで語っていますね。シャトナー氏は「プロ失格かと思ったけど、ニモイ氏は「あれでいい。あの瞬間が友情なんだ」と言ってくれた」と回想していました。ホント、このシーンでの「I have been... and always shall be... your friend.」は私の心に残っている映画の名セリフのひとつです。実は、ずっと、「I have been…and ever shall be…your friend.」って間違えて覚えていたんです。でも、レナード・ニモイ氏が「あのセリフは、友情と誓いの核心を表す」と言っていて、ニモイ氏自身が自分が語るときに感情がこもると「ever」っぽく聞こえることがあったというコメントも残しているみたいですね。ただし、出展は定かではありません。ただ、私と同じように勘違いして聞いている人たちが他にもいたんだって知った時はちょっとウルウルしたなあ。

この作品、当時は、ものすごく気にいってて、初日は一人で観に行ったのですが、翌日、親友のヴァンちゃんに語ったら、じゃあ、観に行こうってことになって、2日連続で観にいくことに。さらに!3日目、サークルの2人の先輩に熱く語りすぎて、そのお二人とまた観に行くことに。まさかの3日連続で劇場に足を運ぶことになりました♪(゚▽^*)ノ⌒☆今ならともかく、ひたすら貧乏していた大学当時の私としては、ものすごい出費だったはず。それでも行っちゃうくらい、この作品が好きだったんです、当時の私。