魔界都市ブルース 初期

菊池秀行氏の小説は大好きです。

秋せつらと出会ったのはDや十六夜京也、八頭大よりあとだったかな?

作品の世界観に関しては魔界都市〈新宿〉を読んであったので、違和感は持ちつつも結構すんなり入っていけました。

 

魔界都市ブルースは短編のマンサーチャー・シリーズだけでも、すでに10冊を超えていますね。一応、全部買って読んではいるのですが、実は、最近イマイチ感が強いんです。私個人的には、初期の妖花の章、哀歌の章、陰花の章あたりがとても気に入っています。長編では魔王伝と夜叉姫伝がよかったなあ。

 

ネタバレします。

この魔界都市ブルースで私が一番好きなシーンが各回における、僕から私へ。

せんべい店の店長の飄々とした僕、声も姿も元のままで何かが変わる私。

初期の頃はすごく絶妙なタイミングで変わる。

しかもそのときのセリフもとってもいい。

毎回のこのシーンにワクワクとしながら読んでいました。

最近の作品はこのあたりがイマイチなんですよね。

 

諸事情で私も新宿駅から歌舞伎町あたりはよく歩くんですよね。

区役所、花園公園、あのあたりにある抜け道みたいな道(名前がどうしても思い出せない)、ちょっと離れて戸山住宅も。物語中に出てくるあちこちの地名にもときめいてしまいます。

 

それにしても、魔震について語られた文章を読むたびに、昔から今もずっと、永井豪氏のバイオレンスジャックがオーバーラップしちゃってます。