小学生の頃に学校の図書館にあったハードカバーのシャーロック・ホームズと少年探偵団は、私にとっては愛読書でした。実は、もう1種類、西部劇ものも好きだったのですが。
あの頃から、ホームズと彼の住んでいた倫敦という町に憧れていたんですね。
実際、ホームズの小説には、結構、地名が良く出てきているんですよね。
ベイカー街はもちろんのこと、バスカヴィル家の犬ではオックスフォード街、リージェント街の地名が出てきます。
四つの署名ではランガムホテルの名前。おっと、この事件ではセント・ポール寺院も出てきますね。
緋色の研究では聖バーソロミュー病院。
隠居絵具師ではヘイマーケット劇場。
ホント、どの作品にも実名の場所が次から次へと現れてくる。
もちろん、小学生の私には、実在と架空の区別なんてついていなかったでしょうが(おそらく全部架空だと思っていたのでは)、それでも、ワクワクしつつ、頭の中に地図を描いていた(いや、描こうとしていた)のではないかと思います。
後年、菊池秀行氏の魔界都市ブルース、マンサーチャーシリーズを読んだときに、やはり、勝手知ったる新宿の街の地名が実名でバンバン出てきたときには、すごくワクワクしましたが、思えば、このワクワクは、昔、こうやってホームズを読んだころに味わったものかもしれません。
そして、1992年のあの家族旅行。
クリスマスシーズンであらゆる名所が閉まっている中の観光。
バスが、リージェント公園にトイレ休憩で停まったんです。
私の頭の中では、リージェント公園→ベイカーストリートが直結しました。
私たちの泊まっているホテルはハイドパークのずっと先。
手元にはロンドンの町の観光地図。
「ここから歩いて帰らせてもらえませんか?」
ツアーの添乗員の方の心配そうな反応は、父の
「この子は大丈夫です。」
の一言でクリア。
そんな父の助けも借りて、ここから、私のロンドン横断歩きの旅がスタートしたんです。
トレックの内容はまたの機会に。
って、どこが、この写真集の話題なんだ(゚□゚;)