ゴッドハンド輝

連載時は毎週、少年マガジンでこの作品を読むのがとっても楽しみでした。

 

結構初期のエピソードで、注射のエピソードがあるんですよね。

患者さんたちから、「テル先生の注射は痛い」って言われて、当初は「注射は痛いものなの」って開き直っていた輝が、北見の打つ注射を見て、研究する、あの回は印象的だったなあ。

 

それから、外来回診のエピソード。

丁寧に患者と接したいがために、やたら、一人の外来に時間をかけてしまう輝。

でも、そのために外では待っている患者たちがびっしり。

 

母が5年にわたり、介護生活を余儀なくされ、1ヶ月に1回ペースで総合病院での外来がありました。そのときの待ち時間の長いこと。おそらく、わかる方にはとってもよくわけるでしょう。母も待ちきれなくて、ソファに横にならせてもらったり、時には看護師さんが気を使って、処置室で横になって待たせてくれたこともありました。そういったことも、視点を変えて考えると、ひとりひとりの外来の方は、できる限り丁寧に診ていただきたいわけで、仕方のないことかもしれませんね。

 

でも、実は、1回、予約の1番先頭で、予約時間から2時間以上待たされたことがあったんですよ。きっと入院している方の急な診察か何かが入ってしまったのでしょうね。それでも、そのときには、「母の後ろにも待っている方大勢いるんだし、こんなに待たせるなら、ひとことぐらい、待っている患者の人たちに告知してくれてもいいんじゃないですか?」って担当してくれている医師ご本人にクレームしちゃったことがあります。

 

このゴッドハンド輝では、そういった、日常の病院に関して感じるちょっとしたことがエピソードにはさまれていたりして、結構、楽しく読ませてもらっていました。

 

あとは、レーベンのエピソードや、北見柊一が裸眼で立体視する技術を鍛えているエピソードがあったんですよね。レントゲン写真の話だったかなあ。かなり、興味を持ったエピソードも満載でした。

 

沈黙のコロナ2020は短期集中とはいえ久々の連載に嬉しく思ったのですが、やはり、時期もあり、テーマ的にものすごく重い展開となり、手放しにおもしろかったーとは言えないエピソードになっちゃいましたね。それでも、医療に真剣に取り組んでくれているこの作品は大好きです。