昔の我が家の柱時計

このカテゴリー『マイトレ(アイテム)』は2040年の自分宛に書きます。

 

私がものごころついたときから我が家の高いところに位置して、毎日毎日チクタクチクタクボーンボーンと時を告げてくれた柱時計。主として昭和の後半をみつめ、平成の初期までがんばってくれました。

 

蓋を開けると、左の方にゼンマイ巻きが備えられてあり、1ヶ月に1回くらい巻いてあげないとすねちゃうんですよね。おまけに、カレンダー部分は30日までしかないので、大の月の31日と次の月の1日はしっかりケアしてあげないと、全然違った日付を刻んじゃう。

 

幼い頃は、椅子を使って背を高くしても届かなかったなあ。

いつごろからだったろう、私もゼンマイ巻けるようになったのは。

それでも、なんか、このゼンマイを巻くのは父の仕事だったような気がする。

 

平成に入った頃だったかなあ?

記憶がめっちゃ曖昧。

12時なのに3回くらいしかボーンボーンボ-ンとならなかったり、逆に2時頃にいっぱいなったり。まるで、人のように老いていろいろとトンチンカンなこともするようになったんです。ちなみに、30分にも1回ボーンと鳴らしてくれたんですよ。それも、ならなかったり、かなり変な回数鳴らしたり。それでも、父は買い換えなかったんですよね。

 

そして、父が病気に倒れた頃、まるで、あわせるかのように、この柱時計も動かなくなっちゃいました。

 

それでも、なんか、柱からはずしたくなくて、そのままにしておいたんですよね。

およそ2年くらいかな。

 

そして、父が亡くなったその日の夜(12月31日の朝なんです)。

母と、弟と、わが親友と、弔問に来てくれた私の友人2人と、夕飯をいっしょにしていたら、いきなり「ボーン・ボーン」という懐かしいあの音。

 

なんと、2年近く動いてなかった柱時計が動いていたんです。

 

ビックリしましたけど、なんか、父がまだそこにいるような気がしました。

 

それから、約3ヶ月くらい時を刻んだこの柱時計でしたが、ゼンマイを巻いても動かなかったその日の次の日からはもう2度と動くことはありませんでした。

 

今回、ブログを書き始めて、倉庫などを片づけをしながら荷物整理をしているのですが、そんな中から見つかった一品です。きっと、母が捨て切れなかったんでしょうね。

 

2040年の私へ。

マイトレ(アイテム)の7品目とさせてください。